【ブログ】自己破産と連帯保証人

2018-08-16

こんにちは。東京都千代田区神田にあるアトラス総合法律事務所の山本です。

今回は,ご自身が,自己破産した人の連帯保証人になっていた場合に生じる問題点について書いてみたいと思います。

 

住宅ローンを組んだり,自動車をローンで購入するときなど,債権者から連帯保証人を求められることがあると思います。一般的には,ご両親や配偶者,ご親族の方などが連帯保証人になる場合が多いと思います。

それでは,お金を借りた人(「主債務者」といいます。)が自己破産をした場合,連帯保証人はその後どのような状況に置かれてしまうのでしょうか。

 

 自己破産手続では,破産の申立てをするのと同時に免責許可の申立てを行い,最終的に裁判所から免責を得ることになります。免責とは,難しい議論に立ち入らずに簡単に言うと,債務を返済する責任を免れることです。

 そうすると,破産手続きを行って裁判所から免責許可決定を得た人は,借金を返済する必要が無くなります。

 では,その返済する必要のない借金の連帯保証人も主債務者と同様に返済する必要がなくなるのでしょうか。皆さんの中には,連帯保証人も返済する必要がなくなると思う方もいるかもしれません。

 しかし,破産法253条2項は,「免責許可の決定は,破産債権者が破産者の保証人その他破産者と共に債務を負担する者に対して有する権利…(中略)…に影響を及ぼさない。」と定めています。すなわち,主債務者に対する免責の効力は連帯保証人には及ばないので,連帯保証人は従来どおり返済する必要があるということを定めているのです。

そうすると,連帯保証人に資力が無く返済が困難な場合には,今度は連帯保証人が借金問題を抱え込むことになってしまいます。連帯保証人は,一般的には,ご両親や配偶者,ご親族の方などがなっている場合が多いと思いますので,ご家族を巻き込んだ問題となってしまいます。

 

 弊所では,ご自身が原因となり作ってしまった借金の問題だけではなく,今回のブログように連帯保証人に生じる債務問題についてもご相談をお受けしています。お一人で悩まず,どうぞご相談ください。

  

  

 

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