【ブログ】住宅ローンと不動産と債務整理

2019-03-20

皆さん,こんにちは。

千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の山本です。

 住宅ローンを組んでマンションや自宅を購入したものの,転職や病気による減収,あるいは離婚等の理由によって,住宅ローンを滞納してしまい困っているという相談が寄せられることがあります。このような場合,どのような法的対処が必要となるのか,考えてみましょう。

 まず,住宅ローンを組んだ人が,法的対処を何も取らない場合を考えてみましょう。住宅ローンの滞納が続き,これ以上返済が難しいということになれば,住宅ローンの債権者(銀行や保証会社等)が裁判所に対して,抵当権に基づいて不動産競売を申立てて,競売手続の中で不動産が処分されます。競売代金は住宅ローン債権者に配当され,これにより完済できればいいですが,債務が残ってしまう場合もあり,この場合は,残債務を完済するまで返済を続けていくということになります。このように住宅ローンの残債務がある場合,その額が大きければ大きいほど,その後の生活を圧迫します。住宅ローン以外にも借金があればなおさらです。

 次に,破産手続を選んだ場合はどうでしょう。抵当権者たる住宅ローン債権者は,破産法上「別除権者」という特別な地位を与えられますので,破産手続とは別に,不動産競売を申立てることが可能です。もっとも,債務を免責する免責手続が合わせて行われますので,残債務が免責されることになり,住宅ローンの残債務や他の借金を返済する必要がなくなり,経済的に更生することが可能となります。

 最後に,弁護士は債務整理の専門家として,ご相談者のご希望や状況を検討した上で,債務整理手続の一環として,住宅の任意売却を行う方法や,不動産を持ち続けたい方のための個人再生手続(住宅ローン特則)等の方法を提案することも可能です。是非ご相談ください。

 

 

 

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