【ブログ】自己破産の流れ⑦

2019-09-11

 こんにちは。東京都千代田区,神田にあるアトラス総合法律事務所の山本です。

今回も,資産の調査の続きをお話してみますね。

 破産手続は,資産(原則として20万円以上の価値を有するもの。)があれば,これをお金に換えて,債権者に平等に配当する手続きです。今回は,この資産と「保険契約」との関係を見ていきましょう。

たとえば,依頼者の方が保険を契約している場合が多くあります。保険には,生命保険や医療保険,子どもの学資保険等様々な保険があります。これら保険には,解約した場合に今まで払い込んだ保険料の一部が戻ってくるという内容の「解約返戻金」制度がついているものがあります。この場合,仮に,いまこの保険を解約したと仮定して,解約返戻金の額が20万円以上発生することになると,裁判所としては,保険を解約すれば20万円以上お金が手もとに入ると考えるので,破産手続上この解約返戻金は資産という扱いになります。したがって,保険を契約しているか否か,契約している場合に解約返戻金が有るか否かという点は,重要な確認事項となります。もっとも,場合によっては,裁判所や破産管財人と協議の上,破産者の方の今後の生活を考えて保険を解約しない方法をとることも考えられます。

 次回に続く…。

   

   

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