【コラム】上手な債務整理!~債務整理の現場から~ 

2015-10-08

第7回  住宅ローン滞納(オーバーローン)について 1

 

  勤務先の倒産や急な大病などで、住宅ローンの支払いに困難をきたすことがあるかもしれません。 この場合単純に考えれば、マイホームを売却して、ローンを返済すれば良いということになります。 

 ところがここに大きな落とし穴があります。購入に際して相当高額な頭金を入れるか、完済間際でない限り、ほとんどの場合マイホームの売却金額をローン残高が上回っているからです。 

 この原因は、マイホームの価値は例外的な地価の急上昇といった特別な要因が無い限りは、購入した瞬間から、年々下がっていきます。特に新築戸建てなどの場合には、顕著でありまして、購入した瞬間に2割から3割は下がると言われています。 

 金融機関等が住宅ローン融資に際して、この値下がり分を考慮して購入価格の7割程度の融資額にとどめていればこういった問題は起こりません。 しかし、最近の住宅ローン融資の実情は、7割どころか100%、場合によっては手続き費用分まで含めて110%の金額を融資しています。

  このようにして購入したマイホームがオーバーローン状態を脱するには、30年ローンの場合を例にとると、一般的には最低でも購入してから20年を要するといわれています。

  オーバーローン状態の問題点としては、単純にマイホームを売却しても債務が残るというだけではなくて、マイホームには銀行などの抵当権が設定されているため、自由に売却することさえできないという問題があります。簡単に言えば、オーバー分の数百万を自分で用意しない限り、銀行は抵当権の抹消に応じてはくれません。

  では、こういった場合にどうすれば良いかを次回に解説いたします。

 

  《上手な債務整理の基礎知識》

 住宅ローンの滞納は弁護士に!

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