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【コラム】借金問題で困った場合にとる方法

2018-07-20

東京都千代田区神田にあるアトラス総合法律事務所の山本,佐々木,関根,管野です。

 

今回は長めのコラムというかたちで,借金問題で困った場合にとる方法をご紹介します。

特に,借金の総額を減らせるか,今持っている財産を失ってしまうのかといった点が気になると思いますので,そのあたりを基点に方法を4つほどご紹介させていただきます。

 

 

【任意整理】(担当:関根)

 

 借金問題の解決には、破産手続きに限らず、複数の解決手段があります。そのうち「本人が自力で経済的に更生する」ことを目的とした手段を、任意整理といいます。今回は、任意整理のメリットとデメリットをご説明します。

 

(1)メリット

  一般に、破産手続き等裁判所を介して行う債務整理は、裁判費用・弁護士費用等の高額な費用が必要となりますし、時間もかかります。

  任意整理は、貸金業者との間で返済能力に応じた返済のリスケジュール(支払金額の減額等)を行うというもので、裁判を行うものではありませんから、弁護士費用も比較的低額で済みますし、早期に解決が可能です。

  また、任意整理を行えば、以降弁護士が業者との窓口になりますので、督促などがすべてストップすることにもなります。

  さらに、借金がいくらあるのかを正確に調査しますので、場合によっては、いわゆる過払い金がみつかり、借金を返すどころか、支払いすぎていたお金を返してもらえる場合もあります。

  加えて、任意整理はあくまでも当事者同士での取り決めに過ぎないものですから、必ずしもすべての業者とする必要はありません。例えば、複数の業者から借り入れを行っていた場合、そのうちのメインバンクには自身の経済状況を知られたくないのであれば、そのほかの業者とだけ、任意整理を行うこともできます。すなわち、返済が厳しい業者のみを対象に、任意整理を行うことも可能なのです。

 

(2)デメリット

  とはいえ、任意整理では、支払いそのものをなくすことはできません。それゆえ、分割払いをするだけの返済能力が必要ですし、依頼者の経済状況によっては任意整理をしても、支払いの負担があまり変わらないといった場合もあります。

そして任意整理後、結局、支払えなかったとなれば、再度破産手続きなどを行う必要がありますから、かえって費用がかさむといったおそれもあります。

 

  任意整理をすべきか、いっそのこと破産手続きをすべきかといった判断には、専門的な判断が必要です。月々の返済にお困りの方は、是非お近くの弁護士に相談してください。弊所では、債務整理に関するご相談なら、初回面談料は無料です。是非ご利用ください。

 

 

 

【破産手続】(担当:佐々木)

 

(1)制度の概要

 破産手続は,裁判所に対し申立人(破産する人)の全資産はこれです,と報告して,その資産を各債権者に分配する手続です。そして,この人は同じ過ちを繰り返さない,と裁判所に判断されれば,借金を支払う義務が免除(「免責」といいます。)されます。

 

(2)認められるためには

 破産手続が開始されるためには,破産をしたい人が「支払不能」の状態であることが必要です(破産法15条1項)。支払不能状態,つまり今後継続的に支払っていくことができない状態であるかは,借金の総額に対して,本人の有する財産や収入,年齢や家族からの援助が可能かなどの総合的な観点から,客観的に判断されます。

 そして手続きが開始されたとしても,今度は「免責」されないと借金がチャラになりません。有する財産を隠したりするなど本人に不誠実な点があったり,浪費やギャンブルによる借金の場合には,本人がまた同じ過ちを犯すおそれがある,と判断され,免責が認められないケースもあります(破産法252条1項各号)。

 

(3)メリット

 何といっても,借金がゼロになり新たな気持ちで再出発ができる点にあります。ただ,税金などの一部の債務は免責対象ではないので,借金が全くゼロになるとは限りません。

 

(4)デメリット

 破産手続は,本人の資産を債権者に分配するものですから,本人所有の自宅や資産価値のある車などの財産は無くなってしまいます。また,警備員や生命保険募集員などの職業や宅建取引士などの専門的な職業については,一時的に就くことができなくなることや,官報という政府の広報紙に氏名や住所が載ります。

 

(5)こういう人におすすめ

 資産が特になく,借金が多い人におすすめです。破産手続により免責がされれば,借金から解放された新たな人生のスタートをすることができます。

 

 

 

【個人再生手続】(担当:山本)

 

(1)制度の概要

  個人再生手続とは,債務の返済が困難になった人が,裁判所に債務の総額を小さくしてもらい,その小さくなった債務を原則3年(例外的に5年)で分割して返済する再生計画を作り,再生計画どおりの返済をすることによって,残りの債務を免除してもらうという手続です。

 

(2)手続を利用するための要件

 個人再生手続を利用するためには,「将来において継続的に又は反復して収入を得る見込み」があり,かつ「負債が5000万円を超えない」こと(住宅ローンは除く)という要件を満たしている必要があります(民事再生法221条1項)。

個人再生手続には,小規模個人再生と給与所得者等再生というものがあります。

小規模個人再生では再生債権者が再生計画案について決議を行うことになります(民事再生法230条)。したがって,大口の債権を有している債権者が再生手続に反対している場合には,再生計画案が否決され,手続が認められない可能性があります。

これに対し,給与所得者等再生では,再生債権者の決議なしで裁判所が再生計画を認可できるとされています(民事再生法240条・241条)。もっとも,給与所得者等再生は,「給与又はこれに類する定期的な収入を得る見込みがある者であって,かつ,その額の変動の幅が小さいと見込まれるもの」しか申立てることができません(民事再生法239条1項)。また,可処分所得の2年分以上の金額を返済総額とする再生計画が求められます(民事再生法241条2項7号)。

 

(3)メリット

 自己破産の場合と比較して,資格制限による失職がないという点が挙げられます。また,破産の場合は,債務者の財産について,その管理処分権が破産管財人に移り,原則として換価の対象となります。しかし,個人再生の場合は,債務者の財産は,原則として保持し続けることができます。財産を保持し続けることができることに関して一番重要なのが,一定の要件の下で「住宅資金特別条項」を利用できることが挙げられます。住宅ローン付きの自宅を手放したくない方は,個人再生手続の利用を検討すべきです。

 また,免責不許可事由があり,破産手続では免責が得られないと考えられる場合には,個人再生手続の利用を検討すべきとも考えられます。

 

(4)デメリット

 裁判所を利用した手続ですので手続費用がかかることや,再生計画の作成にはかなりの専門的知識が必要であるため専門家の弁護士に依頼する場合には弁護士費用の負担が必要となります。また,自己破産手続と同様に,官報に住所・氏名が掲載されることが挙げられます。

 

(5)こういう人におすすめ

 上で述べたように,一定の要件の下で「住宅資金特別条項」を利用できるというメリットがありますので,住宅ローン付きの自宅を手放したくない方には,個人再生手続がおすすめといえます。

 

 

 

【特定調停手続】(担当:管野)

 

(1)制度の概要

特定調停は,任意整理と破産・再生手続との間といえる制度です。債権者・債務者が中心となって話をつけるところは任意整理と同じです。他方,その話し合いに第三者,特に裁判所が関わり,最終的には裁判所側が出した調停案が解決の基準となる点は,破産・再生手続に似ています。

 

(2)手続を利用するための要件

特定調停をするためには,借金の返済が困難になっている人が,書面を裁判所に提出して,特定調停手続の申立てをしなければなりません。この際,求めている手続が「特定調停」であって,通常の民事調停ではないことを明らかにする必要があることに注意が必要です。

 

(3)メリット

特定調停には裁判所が関与し,仲介してくれるため,任意整理よりも債務者・債権者の両者に公平な結果となることが期待できます。その中で,債務の減額や,支払時期を遅らせることも可能になります。

また,破産・再生手続よりも時間や費用が掛からないのが通常ですから,その意味では負担が少ないといえます。

さらに,特定調停手続の間,取立てや差押えを回避することができる場合があります。そうすれば,今持っている財産をひとまずはキープできます。

 

(4)デメリット

 最終的には裁判所側の出した調停案に同意するかしないか,ということになるため,債務者か債権者のどちらかが納得しなければ調停不成立となり,解決のためには他の手続に頼らざるを得ません。そうなると,折角の調停手続は無駄打ちになってしまいます。

 反対に,調停が成立した場合,その内容の判決がなされたのと同じ効果があるため,調停の内容に反することをしたときにはそのまま差押えがなされてしまう,という不利益もあります。

 また,債権者が多い場合,それぞれの債権者と別個の手続をしなければならない場合もあり,それが負担となってしまうおそれがあります。

 

(5)こういう人におすすめ

 債権者は多くないし,時間も費用もあまりかけずに解決したい,そして,自分ひとりで債権者と話をつけるのは自信がないけど,裁判所が出した調停案には従うし,相手も従うだろうと考えられるような場合には,この手続がおすすめです。

 

  

【コラム】上手な債務整理!~債務整理の現場から~ 

2015-10-09

第8回 住宅ローン滞納(オーバーローン)について 2

 

 前回は、住宅ローンのオーバーローン状態の発生メカニズムと問題点についてお話しいたしました。今回は、オーバーローン状態の最適な解決策についてお話しいたします。

  オーバーローン状態の場合、マイホームを売却しようにも、オーバー分をご自分でご用意しない限り、基本的に銀行は抵当権の抹消には応じてくれません。ただし、銀行側にきちんと事情により、これ以上の住宅ローンの支払いが不可能である旨、そしてマイホームを売却して債務の圧縮をしたい旨を説明することにより、一定の条件付きで銀行は売却を承認してくれます。

 銀行側の条件とは、マイホームを銀行側の査定金額以上の金額で売却することと、残債務の支払いをどうするのかについて銀行側と合意することです。

  このような売却のやりかたを任意売却と呼びます。そして任意売却に際して一番重要なことは、残債務について銀行と、どのように有利な条件でまとめるかということです。

 マイホームを任意売却しただけでは、何も解決にはなりません。

  アトラス総合法律事務所は、任意売却に精通した弁護士が、少しでも有利な条件を勝取るべく銀行と、とことん交渉してまとめます。

 

 《上手な債務整理の基礎知識》

 任意売却は弁護士に!

【コラム】上手な債務整理!~債務整理の現場から~ 

2015-10-08

第7回  住宅ローン滞納(オーバーローン)について 1

 

  勤務先の倒産や急な大病などで、住宅ローンの支払いに困難をきたすことがあるかもしれません。 この場合単純に考えれば、マイホームを売却して、ローンを返済すれば良いということになります。 

 ところがここに大きな落とし穴があります。購入に際して相当高額な頭金を入れるか、完済間際でない限り、ほとんどの場合マイホームの売却金額をローン残高が上回っているからです。 

 この原因は、マイホームの価値は例外的な地価の急上昇といった特別な要因が無い限りは、購入した瞬間から、年々下がっていきます。特に新築戸建てなどの場合には、顕著でありまして、購入した瞬間に2割から3割は下がると言われています。 

 金融機関等が住宅ローン融資に際して、この値下がり分を考慮して購入価格の7割程度の融資額にとどめていればこういった問題は起こりません。 しかし、最近の住宅ローン融資の実情は、7割どころか100%、場合によっては手続き費用分まで含めて110%の金額を融資しています。

  このようにして購入したマイホームがオーバーローン状態を脱するには、30年ローンの場合を例にとると、一般的には最低でも購入してから20年を要するといわれています。

  オーバーローン状態の問題点としては、単純にマイホームを売却しても債務が残るというだけではなくて、マイホームには銀行などの抵当権が設定されているため、自由に売却することさえできないという問題があります。簡単に言えば、オーバー分の数百万を自分で用意しない限り、銀行は抵当権の抹消に応じてはくれません。

  では、こういった場合にどうすれば良いかを次回に解説いたします。

 

  《上手な債務整理の基礎知識》

 住宅ローンの滞納は弁護士に!

【コラム】上手な債務整理! ~債務整理の現場から~ 

2015-10-07

第6回 過払い金の返還請求権の消滅時効

 

 みなさんご存知でしょうか?過払い金の返還請求には10年という期限があります。

 

 簡単に言うと、取引終了から10年が経過することにより、過払い金の返還請求権そのものが、消滅時効により無くなってしまうのです。

 取引終了から10年間ですから10年以上前から、現在も借入と返済を繰り返している場合には過払い金の返還請求権が時効にかかることはありません。

 過払い金というものは、2006年にグレーゾーン金利が廃止されて以降は、ほとんど発生していません。そして来年でグレーゾーン金利が廃止されて10年となります。

 グレーゾーン金利が廃止される以前から取引があり、現在も継続して取引がある方は問題ありませんが、現在は取引が終了している方は注意が必要です。

 せっかく返ってくるはずのお金が時効によって返ってこなくなる可能性があるからです。

 

 わずかな時間で判定が出来ますので、ぜひ一度当事務所に御相談ください。

 

《上手な債務整理の基礎知識》

 過払い金の返還請求権には時効があります!

【コラム】上手な債務整理5 ~債務整理の現場から~

2015-07-10

第5回 債務の消滅時効とブラックリスト

 

 様々な事情で返済しきれない債務(借金)を負担してしまった方に、少しでも上手に債務整理をしていただくためのコラム第5回です。

  第5回目は債務の消滅時効とブラックリストについてお話いたします。

  現在信用情報機関は銀行系のKSC、クレジット及び信販系のCIC、サラ金計のJICCの3社があります。

そして消滅時効の取扱いは統一されておらず、それぞれの個人信用情報機関によってまちまちです。

消滅時効の効果の一つに「遡及効」と呼ばれるものがあります。これはどういうものかと言えば、消滅時効が完成するとその効果は債務発生時点に遡り、債務そのものが存在しなかったことになるというものです。

本来であれば債務そのものが無かったことになる以上は、当然に信用情報機関のネガティブ情報も抹消されてしかるべきですがこの取扱いが信用情報機関3社で違うのです。

サラ金系のJICCの場合には、この遡及効の効果に従ってネガティブ情報の全てが即時に抹消される取扱いになっています。

 一方クレジット系のCICの場合には、遡及効の法的効果により債務は完済扱いとはなるものの、それまでの延滞情報などのネガティブ情報については事実関係として、消滅時効により債務が消滅してから5年間は掲載する取扱いになっています。

銀行系のKSCも基本的にはCICと同様の取扱いになってはおりますが、CICよりは柔軟な対応で異議申立てなどがあれば個別に判断するとなっています。

せっかく消滅時効が完成してもその後5年間もブラックリストから消されないのでは、喜びも半減ですよね。

  今現在、当事務所はCIC及びKSCとこの問題について交渉中でありまして、場合によっては対応が変わる可能性もあります。

  消滅時効の完成から5年間経たないとブラックリストからの解放はありません。もしも時効が完成しているなら一刻も早く時効の援用をしてブラックリストとおさらばしましょう!

 

《上手な債務整理の基礎知識》

債務の時効が完成したらすぐに時効の援用を!

【コラム】上手な債務整理4 ~債務整理の現場から~

2015-06-29

第4回 債務の消滅時効

 

 様々な事情で返済しきれない債務(借金)を負担してしまった方に、少しでも上手に債務整理をしていただくためのコラム第4回です。

  第4回目は債務と消滅時効についてお話いたします。

  銀行や消費者金融から借入をした場合、基本的には最後の返済から5年間経過すれば消滅時効は完成します。

ただしこれは貸付行為が商法の商行為に該当する場合であり、信用金庫などのように商法の商行為に該当しない場合には10年間となります。そして5年間全く返済をしなかった場合でも、途中で裁判を起こされて判決が確定した場合や、自ら債務の存在を承認してしまったような場合には時効は完成しません。

 また時効が完成した後でほんの少しでも返済をしたり、債務を承認してしまえば、完成した時効は遡ってその効果を失い債務が復活してしまいます。

 金融業者は時効完成後に何食わぬ顔で請求して来たり、債務承認書の提出を求めてきたりします。

これはどういうことかと言えば、そもそも時効は債務者側がそれを援用して初めて効力が発生するというしくみで、時効が援用されない限り金融業者は自由に請求ができるからです。

 このように消滅時効は非常にデリケートな代物であり、素人判断で対応を一歩間違えばせっかく完成した時効の効果が無くなってしまいます。

もしもあなたがご自分の債務の消滅時効の可能性をお考えなら、悪いことは言いません。すぐにわれわれ弁護士にご相談ください。

 

《上手な債務整理の基礎知識》

債務の時効の判断はプロにまかせましょう!

 

【コラム】上手な債務整理3 ~債務整理の現場から~

2015-05-15

 

第三回 自己破産、必ずしもしなくても良い場合

 

 様々な事情で返済しきれない債務(借金)を負担してしまった方に、少しでも上手に債務整理をしていただくためのコラム第三回です。

 第三回目は債務整理、特に自己破産について、する必要がある場合と必ずしもする必要が無い場合についてお話します。

 多額の負債で返済不能となった場合に、債権者はまず不動産や預貯金などに差押をしてきます。そして次に給料などの継続した収入に対しての差押をします。そして、仮に自己破産をしたとしても、自由財産として認められる一定の金額(最大99万円)以外は債権者に分配されますので、結果として違いはありません。

 しかし、一方で給料などの継続的収入については、自己破産の申立てをすることにより差押が禁止されます。もちろん非常に高額な収入を得ている場合には一定の制限はありますが、破産者の生活を守るためにこのような差押の禁止がなされているわけです。すなわち多額の債務(借金)の返済が不能な状態ではあっても、仕事があり継続して収入がある場合などには、生活を守るために早期に自己破産の手続きを取る必要があります。

 ところが一方で、今現在収入が無く、生活保護の受給をしている場合や、生活保護の受給を検討している場合、または高齢の方で年金で生活をしている場合などはどうでしょう。生活保護の制度は、憲法上の規定により国民に最低限度の生活を保障するための制度ですから、生活保護費に対する差押は当然に禁止されていて、また生活保護費からの債務の返済も禁止されています。そして年金も高齢者の生活のための資金ですから、この年金に対しての差押もまた禁止されているわけです。

 簡単に言えば、上記のような場合には債権者としては回収のしようが無いわけで、債務者側からすれば必ずしも自己破産をする必要が無いとも言えます。

 もちろん自己破産をすることにより、債務を帳消しにすることが出来、請求されることも無くなりますから大きなメリットはあります。

 ただし、資金の問題であったり、ご本人様のプライドの問題などで、どうしても破産をしたくない場合などもあります。

 このような場合にもきちんと説明することなく、強引に自己破産をすすめる弁護士もおりますのでみなさんご注意ください。

 

《上手な債務整理の基礎知識》

メリットの無い自己破産もあります、判断は慎重に!

【コラム】上手な債務整理2 ~債務整理の現場から~ 

2015-05-08

第二回 ブラックリストと債務整理

 

 様々な事情で返済しきれない債務を負担してしまった方に、少しでも上手に債務整理をしていただくためのコラム第二回です。

  第二回目はブラックリスト(信用情報)と債務整理、特にクレジットカードのお話です。

 債務整理の最大のデメリットの一つに、ブラックリスト(信用情報)の問題があります。一定期間新たな借入が行えないことをみなさん覚悟はしておられます。

  もちろんクレジットカードの利用も借入の一種ですから、当然に新たな発行はもちろんのこと、既存のカードの利用も停止されてしまいます。現代社会において、クレジットカードを持てない不自由さはかなりのものがあるでしょう。

  ではいったいいつになればクレジットカードを再び持つことが出来るのか?

 これを各債務整理手続きごとに見ていきましょう。

  •   任意整理

   和解内容に従って返済完了から5年後

  •   個人再生

   再生計画終了から5年後

  •   自己破産

   免責確定から5年後

   おそらくみなさんは自己破産が一番重く、任意整理が一番軽い印象をお持ちでしょうが、驚くことに実際は、自己破産の場合が一番クレジットカードの再取得までの期間が短いのです。

  任意整理の場合には、一部減額された債務を3年から5年で返済します。そしてそこから5年で信用情報が抹消されますから、計8年から10年はかかります。

  個人再生の場合には、やはり3年から5年で圧縮された債務を返済することになりますから、やはり8年から10年はかかります。

  ところが自己破産の場合には、免責の確定と同時に債務は無くなりますから、そこから5年で信用情報は抹消されることになるのです。もっとも、KSC、CIC、JICC、という各信用情報機関の中で、銀行系のKSCのみに官報情報として自己破産や個人再生の記録が別途10年間保存されることにはなりますが。

  しかしKSC非加盟のクレジットカード会社は、与信の審査にKSCの信用情報を参照することは出来ません。

 そしてCRINと言われる各信用情報機関の相互参照システムでは、KSCの官報情報のデータ共有は行ってはいませんので、KSC加盟会社以外に自己破産や個人再生の事実を知られることは無いわけです。

 

 どうですか?みなさん

 

《上手な債務整理の基礎知識》

クレジットカードの再取得までの期間は、自己破産が一番短い!

【コラム】上手な債務整理 ~債務整理の現場から~ 

2015-04-28

 第一回 税金と債務整理

 

 様々な事情で返済しきれない債務を負担してしまった方に、少しでも上手に債務整理をしていただくためのコラムです。

  第一回目は税金と債務整理のお話です。

  当事務所に債務のご相談でいらっしゃるお客さんで、共通していることの一つに、たいてい皆さん税金や国民健康保険などを滞納しておられます。

もちろん会社にお勤めの方は予め引落しされているのでそのようなことはありませんが、自営の方の大半は税金や国保の滞納があります。

 理由は簡単で、民間の金融機関などと違い、税務署や区役所、県税事務所などは公共機関ですから、強硬な回収を図ってくることが無いからですよね。

 ところがここに大きな落とし穴があります。

税金や国保の未納金は、たとえ自己破産をしたとしても免責されないのです。

 民間の金融機関などからの借入は、裁判所の免責で支払い義務がなくなりますが、税金や国保などは支払い続ける必要があるのです。

 しかも督促が緩いからと放置しておくと、高額の延滞税が加算され、それこそ雪だるま式に膨らんでしまいます。

 もしもあなたが何らかの事情で返済しきれない債務を負担してしまった場合、まずは税務署や区役所ときちんと話し合いをして、延滞税の発生を止めてもらってください。

 そして次に、債務の返済をする場合には税金を最優先してください。

 他の債務は債務整理をすることで大幅な減額や、破産免責で一切なくすことも可能です。

 

《上手な債務整理の基礎知識》

  • 税金は最優先して支払う
  • 延滞税は止めてもらう
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